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「無催告解除(むさいこくかいじょ)」とは、相手が契約上の義務を果たさないときに、
「早くやってください」という督促(催告)をすることなく、直ちに契約を終わらせることを言います。
通常、契約を解除するには「相当な期間を決めて催告し、それでもダメなら解除する」というステップが必要ですが、特定のケースではその手間を省くことができます。
2020年の民法改正で、この無催告解除ができるパターンが整理・拡大されました。
1. 無催告解除ができる5つのケース(民法542条1項)
債務(義務)の履行が期待できない以下のような場合には、すぐに解除できます。
- 全部不能: 債務の全部が履行できなくなったとき(例:売る予定の家が火事で全焼した)。
- 拒絶の意思表示: 相手が「絶対にやりません」とはっきり拒否したとき。
- 一部不能+目的不達: 債務の一部が不能で、残りの部分だけでは契約した意味がないとき。
- 定期行為: 結婚式のドレスやクリスマスのケーキなど、「その日時でないと意味がない」契約で、期限を過ぎたとき。
- 履行の見込みがない: 催告をしても契約の目的を達するほどの履行がされる見込みがないことが明らかなとき。
2. 「一部」だけの無催告解除(民法542条2項)
契約全体ではなく、できない部分だけをピンポイントで即解除することも可能です。
- 債務の一部が不能になったとき
- 相手が一部の履行を拒絶したとき
3. 改正による重要な変化:債務者の「帰責事由」が不要に
以前は、解除するためには相手に落ち度(過失)が必要だという考え方がありました。しかし現在は、「相手に落ち度があろうとなかろうと、契約の目的が果たせないなら解除してOK」というルールになりました。
ただし、「自分(解除したい側)」に落ち度がある場合は、解除することはできません。(民法543条)
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